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ラフタークレーンの会社の設立を考えている。

最終回答:2025/12/04 11:34
回答した専門家:1人

QUESTION

約2~3年後にクレーン運転士の技術を活かして独立を考えています。この先軌道に乗るまでは一人で行うつもりです。独立するにあたってクレーン車を準備するための資金調達の仕方や独立する際に最初から会社設立したほうが良いのか個人事業主として動いたほうが良いのか少しでもアドバイスがもらえれば幸いです。

ANSWER

回答日:2025/12/04 11:34

① クレーン車の準備資金(資金調達のしかた)

クレーン車は数百万円~1,500万円以上と高額のため、通常は下記の方法を組み合わせて調達します。

日本政策金融公庫(設備資金)

独立・創業で最も利用される

設備資金は 最大20年返済(据置あり) と余裕を持った返済ができる

自己資金は2~3割あると有利

クレーン車の見積書は必須

メリット

創業に理解がある

担保・保証人が柔軟


リース(オートリース)

初期費用を抑えたい場合に有効

審査は比較的通りやすい

メンテ費込みプランもあり、資金計画が組みやすい

デメリット:総支払額は最終的に高くなりがち
→ ただし、独立直後は資金繰り優先なので「最初はリース → のちに買い替え」も普通です。

② 独立時は「法人」か「個人事業主」どちらが良い?

結論は次の通りです。

▶ 結論:最初は“個人事業主”でスタートしてOK。軌道に乗ったら法人化。

理由を詳しく書きます。

【個人事業主のメリット】
✔ 初期費用がほぼゼロ

登記費用(株式会社は20万前後)が不要。

✔ 銀行融資や公庫融資は個人でも問題なく出る

重機関係は「個人事業主」でも全く問題なく貸してもらえます。

✔ 経理・税務がシンプル

独立直後は売上が安定しないため、経費や所得の管理がしやすい。

✔ 早めにでも法人化できる(税務上の不利益なし)

売上や利益が増えたタイミングで法人化すればOK。

【最初から法人化が有利なケース】

下記のどれかに当てはまる場合は、初めから法人も検討します。

✔ 取引先が「法人じゃないと契約できない」

(一部のゼネコン・現場管理会社など)

✔ 年間利益が600〜800万円以上になる見込み

この水準までいくと法人税のほうが節税になる。


✔ 複数台のクレーン車を所有して事業を拡大する意向がある
▶ まずは「個人」で立ち上げ → 年商3,000〜5,000万円ほど見えてきたら法人化

この流れが最もリスクが低く、金融機関の評価も高いです。

③ 独立に向けて“今から絶対やっておくべきこと”

ここが一番重要です。

1)取引先を必ず事前に確保しておく(小さくてもOK)

独立後にいきなり案件を探すのは危険です。
以下のどれかを事前に決めておくのが鉄則。

元請会社1〜2社(法人)

個人の建設業者との継続仕事

以前の勤務先の下請け

金融機関も「どこと取引予定か」を最も見ます。

2)売上の見込みを作れるようにする

例えば年間稼働日数、1日の稼働単価、維持費など。

例:

1日 5万円の出動 × 月12日稼働 → 月商60万円

経費(燃料・保険・車検など)を引いて黒字になるか
こういう数字をシミュレーションしておくと融資が通りやすい。

3)自己資金の準備(可能なら100〜200万円)

創業融資では、自己資金の有無が強く評価されるためです。
「貯金ができている=事業を継続できる人」と見られます。

4)資格・経歴の整理

クレーン運転士免許

実務経験(何トン機に何年乗っていたか)

現場経験
これは融資でかなり効きます。


⑤ まとめ

独立時は個人で十分。(クレーン業界は個人開業者が多い)

資金調達は「公庫」+「リース」を組み合わせるのが王道

独立前に取引先の確保を最低1〜2社

自己資金を貯めておく(100〜200万円)と融資に強い

軌道に乗れば 年間利益600〜800万円を目安に法人化

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専門分野
資金調達 事業計画・商品開発 会計・税務
保有資格
経営財務コンサルタント(一般社団法人日本会計コンサルタント協会)

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