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訪問看護ステーションの企業について

最終回答:2011/05/22 01:11
回答した専門家:2人
カテゴリー > ニックネーム

QUESTION

今は会社印として働いておりますが、企業を考えております。
現在は製薬メーカーでの仕事ですが、元々看護師をしており、看護師免許を取得しております。

訪問看護ステーションを設立するにあたって、最低どのくらいの準備資金が必要となるかご教示願えますでしょうか。

よろしくお願いいたします。

ANSWER

回答日:2011/05/22 01:11

はじめまして、ABM経営研究所の岸本と申します。
昨年から[社団法人日本福祉適正化機構]の専務理事も兼務している関係で訪問介護事業所と訪問看護事業所の顧問として経営指導・職員教育研修も行っています。
特に指導中の訪問看護事業所は少人数ですが起業から4年目で年商2億円を超えたので3月に某ホテルで記念Partyを行ったところです。

さて、ご質問へのお答えですが、現在製薬会社の社員としてお勤めで看護師資格を取得されていて訪問看護ステーションの起業をご検討中と言う事ですね。
準備資金について、ご記載の情報では正確にお示し出来ませんのでザックリとした概略になる事をお許し下さい。
通常決まり文句の様に起業で言われるのは6か月分の運転資金となりますが訪問看護ステーションの場合は他に注意点も有るので釈迦に説法かと思いますが貴重な機会なので敢えて説明を加えさせて頂きます。

1.訪看事業は地方自治体(県)の指定(許認可)の取得が開業条件の為に先に法人登記が必要です。「株式会社の設立登記費用」「指定申請諸費」
2.事務所も相談・事務の区別されたスペースの確保が必要
3.事業所開設費「自宅も可」「賃貸など」「電話・事務用品」などの一般的諸費、
4.印刷諸費一般的パンフ以外に必要「契約書・重要事項説明書・訪問看護計画書・訪問看護記録・訪看アセスメント票、緊急連絡表(主治医・責任看護師・訪問事業責任者、個人情報保護指針、他を明記)などに関する書類」などは指定申請時から必要。なので一般法人設立時より印刷費を考慮してください。
5.初期スタッフの8か月分の賃金費用と事業経費
(国保連請求の為市町村の処理問題や内容不備で不受理も有るので2~3か月分は多く準備する必要がある。特に不慣れな初期は書類不備で返されるケースも多々見られます。)以上が通常で想定される初期費用でしょう。
追記【注意点】
1.訪問介護事業との違い・・・訪問看護師の業務は緊急性が高く、看護師が単独で利用者(患者)に対応するので医療知識や対応力が求められるので私の顧問先の訪問看護師は5年以上病棟勤務者に限定して採用しています。
2.主治医への報告や連携コミュニケーション力も重要になる現場性、病変への即応性から人選が必要。
※医療制度改正の影響で病院側も制約があり在宅医療を望む重症患者も増加傾向です。当然、緊急性や適応性が重要になるので若い看護師では不安も多くなるのです。
※看護師の処遇などで移籍も多くなっている事情も考慮すると準備費用にも影響する看護師の採用と人員計画が事業の鍵ですね。
熟知されたあなたに失礼を申し上げたと思いますがご容赦ください。
以上が私の考えです。ご検討の程 よろしくお願い申し上げます。
御意見やご質問はご遠慮なく、あなたの起業が順調に進まれる事をお祈り申し上げて居ります。

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専門分野
会社設立・許認可 会計・税務 経営計画・改善 市場分析・調査
保有資格
外国の専門資格(米国公認会計士等) MBA

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ANSWER

回答日:2011/05/21 16:22

はじめまして。
介護ビジネスコンサルタントの藤原と申します。

ご質問の訪問看護ステーションの
開設準備資金についてですが、
下記を参考になさってみてください。


平成20年介護事業経営実態調査の訪問看護の結果です。
 ⇒ http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/zigyo/keiei/dl/20-08.pdf


看護師やPT、OTなどが専門職ということで、
毎月の人件費という固定費がポイントになりそうです。

単独事業者へケアマネからの利用者紹介がどのくらいのペースで進むかによって必要な運転資金が変動します。

統計を参考におおまかに試算しますと、
人件費は常勤1人当たり40万。
人員基準が2.5人ですから、
月額100万円程度の人件費がかかります。

その他、社会保険料、備品や車両燃料費、
家賃などが運転資金として必要です。

一方収入ですが、介護報酬の地域区分がその他の場合で
訪問1回あたりの収入が7,998円、
これで、月額固定費の100万円の収入を得るには
単純に月125回程度のサービスを提供しないと
赤字だということです。

ということで、
順調に新規で20回毎月増えた場合でも
半年程度はかかります。

そして、介護報酬はサービス提供月の
2ヵ月後に入金されますので、ギリギリで
8か月分の運転資金は確保する必要があります。

1ヶ月目  20回
2ヶ月目  40回
3ヶ月目  60回
4ヶ月目  80回
5ヶ月目 100回
6ヶ月目 120回
7ヶ月目 140回
8ヶ月目 160回


単純に月100万の支出を8ヶ月で800万。
その他、備品などの経費を考えると1,000万以上は
余裕を持って必要ではないでしょうか?


あくまで、統計を参考にした試算ですが、
1,000万も用意するのであれば、
先に通所介護事業などで収入基盤を作り、
そこで、信頼関係ができた利用者やケアマネとの
パイプを活かして、次の訪問看護事業などに展開する方法も
一つではないでしょうか?


デイサービスの小規模型であれば、
自己資金300万程度から始められます。

今後、介護保険制度も地域密着型サービスが
より強化されると思いますので、
先に参入して地域のサービス状況を把握してからでも
遅くないと思います。

何か参考になりましたら幸いです。

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専門分野
経営計画・改善 会社設立・許認可 事業計画・商品開発 資金調達
保有資格
ケアマネージャー

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