起業Q&A 起業に関するみんなの質問投稿サービス
起業に関するみんなの質問投稿サービス 起業Q&A
起業Q&Aとは 弁護士・会計士・税理士・コンサルタント・ベンチャー支援者・起業経験者などの、起業・経営に必要な知識や経験を持つ専門家「ドリームゲートアドバイザー」が、みなさまから投稿された質問に回答するサービスです。
[ 起業Q&A トップに戻る ]
ある顧客から教育システムを受注し、開発、納品しました(代金入金済み)。
その顧客が、当社の納品したシステム一式を当社に無断で複製し、
他システムへ転用、販売しようとしています。
納品したシステムには、当社が独自に作成した汎用性のあるモジュールも含まれており、
基本契約書には次のように謳っています。
「 第10条(権利の帰属)
個別契約に基づき作成された成果物の所有権、著作権は、甲が個別契約で定める請負料金を全額支払うことによって、乙から甲に移転する。ただし、乙が作成しまたは独自に購入した汎用性のあるモジュール ルーチンについての著作権は乙において留保するものとする。
2 前項の移転する権利には、著作権法第27条及び第28条の権利を含む。
第11条(機密保持)
甲、乙は、請負業務の遂行によって知り得た相手方の技術、財務、生産、営業等についての機密を保持する義務を負う。
2 前項の規定は、本契約及び個別契約の終了後も有効に存続する。 」
この場合、顧客は自由に当社が開発したシステムを複製、販売する権利を有するのでしょうか。
香港のモノづくりコンサルタント青山です。http://www.aoyama-tech.com
当方は法律の専門家ではありませんが、日本企業と華南企業との間で契約書のドラフトを準備する機会も多いので、そうした経験から以下述べさせていただきます。
これは基本契約書で明らかになっていますので、著作権は御社にあります。したがって、無断で複製することはできないと考えられます。
契約時に顧客の認識もそのようであったと思います。これが客先で失念されていると思われますので、客先に再認識いただくことをお奨めします。早いうちに、タイミングを見計らって、顧客の“うっかりミス”を説明すれば通常の良識ある企業であれば理解が得られると考えます。
顧客が恣意的に複製し販売するとなれば、場合によっては係争になり、訴訟に至ることも考えられますが、契約書上でも明記されていますので敗訴はないと考えます。
ということで、信念を持って再認識いただくべく説明をなさっては如何でしょうか?
事例は言わば著作権に相当し、作者の文章を一部盗用したと同じようなケースとなると考えられます。このようなことは企業コンプライアンス上も問題で、顧客もこのような汚名は避けたいと思います。
以上、少しでもお役にたてば幸いに存じます。
青山利幸
2520pt
事業計画 | |
---|---|
これから事業計画をお考えの方にお薦めのセミナー開催中! | |
研修資格 | |
自己実現 自分自身を変えたい方。これから役に立つ資格を取りたい方にお薦めのセミナー開催中! | |
会社設立 | |
これから会社設立をお考えの方にお薦めのセミナー開催中! |