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イタリアでオートクチュールのアトリエを出店したいのですが・・

最終回答:2014/05/25 21:19
回答した専門家:1人

QUESTION

ローマでプレタポルテとオートクチュールの自分のブランドのアトリエを出したいと考えています。労働ヴィザ、資格など必要書類はすべてそろっております。問題は創業資金調達なのですが、イタリアは不況でこちらの銀行の融資は微々たる物です。日本からの融資は受けることが出来るのでしょうか?

ANSWER

回答日:2014/05/25 21:19

海外モノ作りコンサルタントの青山です。
香港に10年余り在住していました。当然就労ビザ(労働ビザ)は取得いたしました。香港の場合は7年の連続居住(税金を払う)で永久居民となる権利が生じます。

文面からはご相談者もイタリアに会社を設立し働き、イタリアに貢献するという意思が読み取れます。また、イタリアの受け入れ事情(国内同業競合や失業率問題の克服)もクリヤーを推測でき、その辺は万全と推測いたします。

日本の現状ではアベノミクス下で起業家・ベンチャーに融資の道が開けていることは確かです。とはいえ日本で融資を得るには、金融機関から見れば債務者の日本での所在が明確であり、返済の根拠となる担保、あるいは魅力的かつ具体的な時系列的事業計画が必要です。
まず日本に居住しなければ、住所がないことになります。これでは金融機関も貸してくれません。例え有力なスポンサーを見つけても、その人も慎重になるでしょう。

打開策の例としては、以下が考えられます。
1. イタリア人に現地の会社を作ってもらう。
2. その会社に投資する。(株主になる、つまり役員になる。)
3. 実際の運営は、ご相談者が行う。この場合、日本に住所を置き、かつイタリアにも住所を登録し就労ビザで働くことが可能か否か要確認です。
4. 可能ならば現地での収入が得られます。
5. 融資を受けるには日本に住所を置き、日本でも会社を設立します。この会社に、イタリアとの取引で世界市場をターゲットとするような具体的事業計画を作成します。この日本の会社に融資をしてもらいます。イタリアには投資という形態になります。
6. 日本からの外国投資は為替管理法に規定されていますので、条件の調査をお奨めします。
7. ご相談者は日本に住所があるので、日本の会社から報酬を受け取り、個人の税金を払います。イタリアでも報酬を受け取り、税金を払う義務が生ずると考えられます。
8. 融資返済に充てるイタリアからの報酬や配当は、イタリアの外貨管理(日本での外国為替管理法)をクリヤーせねばなりません。これも調査が必要です。

こう考えると、やはりご自身でお金を貯める方がいいですね。あるいは強力なスポンサーを国内/イタリアで見つけるかです。

なお、ご自身がイタリアで自社の株主になるには、労働ビザでOKなのでしょうか?
多くの国はビザの種類が、労働ビザではなくて投資ビザであり、より条件は厳しくなり投資金額も億に近い金額が求められます。これは当該国の国内企業の保護が理由です。日本は外国企業の参入に大変に厳しい国の一つです。蛇足かもしれませんが、この辺のイタリア事情も調査するに越したことはありません。

目標実現には多くの調査や行動が必要です。日本と海外をまたぐ人、居住、お金、物などの論理的な学習をお奨めします。このロジックがある程度分かれば、上記の説明もご理解いただけると考えます。
国をまたぐ居住やビジネス実現にはパワーと時間が必要なことも確かですので、こまめに調査・確認し実現に向かって頑張っていただきたく存じます。
必要ならば面談相談にも応じますので、ドリームゲートを通じてお申し込みください。
以上お役にたてば幸いに存じます。
青山利幸

 2520pt

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専門分野
海外ビジネス 研修・コーチング 事業計画・商品開発 集客・販路拡大・営業戦略
保有資格
技術士(総合技術監理、経営工学部門)、APECエンジニア(インダストリアル部門)、中小企業基盤整備機構国際化支援アドバイザー、いわて産業振興センター登録専門家、

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